はじめに
Python のグラフ描画ライブラリ Matplotlib は、データの視覚化や科学計算に欠かせないツールです。本記事では、Jupyter Notebook で利用される %matplotlib inline と matplotlib_inline モジュールの基本的な役割について解説し、初心者でも理解しやすい具体例を示します。
1. Matplotlib の基本概念
Matplotlib は、Python における最も広く使用されているグラフ描画ライブラリです。
主要モジュール:
Matplotlib には MATLAB ライクなインターフェースを提供するmatplotlib.pyplotサブモジュールがあります。このモジュールを使うことで、簡単にグラフを作成できます。用途例:
折れ線グラフ、散布図、棒グラフ、ヒストグラムなど、様々な種類のグラフを描画できます。
2. %matplotlib inline の役割
%matplotlib inline は、Jupyter Notebook 専用の マジックコマンド で、以下の機能を持ちます。
グラフの埋め込み
グラフをノートブックのセル内に直接表示することで、出力結果を直感的に確認できます。リアルタイム更新
コード実行ごとにグラフが自動的に更新され、結果が即座に反映されます。
以下の例で基本的な使い方を示します:
%matplotlib inline import matplotlib.pyplot as plt # 簡単な線を描画 plt.plot([1, 2, 3], [4, 5, 6]) plt.show()
3. from matplotlib_inline import backend_inline の役割
matplotlib_inline モジュール は、Jupyter Notebook 環境における Matplotlib のグラフ表示をカスタマイズするためのツールです。
backend_inline:
Matplotlib の「バックエンド」を設定するための機能を提供します。バックエンドとは、グラフの描画エンジンを指します。
以下のコードでは、SVG 形式で高解像度のグラフを表示します:
from matplotlib_inline import backend_inline # SVG形式で高解像度のグラフを出力 backend_inline.set_matplotlib_formats('svg') import matplotlib.pyplot as plt plt.plot([1, 2, 3], [4, 5, 6]) plt.show()
4. 具体例と解説
以下のコードは、より実践的な例を示しています:
%matplotlib inline import numpy as np from matplotlib_inline import backend_inline # グラフを SVG 形式で出力 backend_inline.set_matplotlib_formats('svg') # 関数定義 def f(x): return 3 * x ** 2 - 4 * x # データ生成 x = np.linspace(0, 2, 100) # [0, 2] の範囲で 100 点生成 y = f(x) # 関数 f(x) の値を計算 # グラフを描画 import matplotlib.pyplot as plt plt.plot(x, y, label="f(x) = 3x² - 4x") plt.xlabel("x") # x軸ラベル plt.ylabel("f(x)") # y軸ラベル plt.legend() # 凡例を表示 plt.show()
この例のポイント:
%matplotlib inline: グラフをノートブック内に埋め込む。matplotlib_inline: グラフの解像度や形式を柔軟に設定可能。- 関数
f(x): Python を使った計算結果を直感的に可視化。
5. なぜ matplotlib.pyplot を使わない場合があるのか
例によっては、NumPy や他の計算ライブラリで数値処理を行い、結果の可視化に Matplotlib を補助的に利用することがあります。Matplotlib は計算自体には関与せず、主に結果をわかりやすく視覚化する役割を果たします。
まとめ
%matplotlib inlineは Jupyter Notebook における Matplotlib グラフ表示の基本コマンドです。matplotlib_inlineモジュール を使うと、グラフの出力形式を柔軟にカスタマイズできます。- データの可視化の流れは以下の通り:
- 必要なモジュールをインポート
- データを定義
- グラフ描画関数を利用
- ラベルや凡例を追加
plt.show()でグラフを表示
Jupyter Notebook を活用し、データ可視化を楽しんでみてください!